「場所」というのとはちょっと違うのかもしれないけど(「場所」よりもっと面的なんだけど)
今のところ一番印象的なのは「夕焼けを見たマレーシアの丘」。
3年前の夏に、マレーシアであった学会(みたいの)のツアーで、
確か、「マラッカ海峡に沈む夕日を見て、マレーシア料理を味わい、蛍を見る」
というメニューだったと思う。それは、ちょっと前に駅で人身事故を見てしまい、
見たというか、その被害者(女の子)が一番最後に接触したのが自分だったことで、
なんとなく責任を感じてしまったり、なんで飛び込んだんだろうとか、
本当に自殺だったんだろうかとか、いろいろと想うことがあったときで。
スコールの後に出た虹が灯台にかかっているのが見えて、その風景を背中に、
久しぶりに夕焼けの始まりから終わりまでを見て。
その夕焼けの情景は、写真に撮っても撮りきれないと思えちゃうほどで。
そのときに、その彼女はやっぱり自ら飛び込んだんだなぁと思えて、
こんな夕焼けを見ることも放棄しちゃったんだなぁ、やっぱり自分から死んじゃうって
いけないことだし、第一もったいないなぁ、なんて想って、泣けるくらい感激した。
その灯台のあった丘の正確な位置も地名も地形も、単に「マレーシアのどこか」と
しか覚えていないけど、「場所」といわれて一番思いつくのはあの風景、だなぁ。