エレベーターに入るといつもキスしてくれた人が好きでした。エレベーターで1人になると思い出します。
in the trivial round of daily life since 2000
エレベーターに入るといつもキスしてくれた人が好きでした。エレベーターで1人になると思い出します。
エレベーターに入るといつもキスしてくれた人が好きでした。エレベーターで1人になると思い出します。
酉年生れのせいか、鳥好きな私は
鳥を見るのも、飼うのも、食べるのも好きだ。
「見る」「食べる」は続けているが、
「飼う」は久しくしていない。
小学校から高校にかけて、
真っ白な文鳥を飼っていた。
仲良しの彼には、ある「奇跡」をみせてもらったこともある。
十数年長生きして、ある朝眠るように、老衰で死んだ。
亡骸は箱にいれて、家の庭に、誰にも教えずに埋めた。
その後、父が事業に失敗し、この家と庭は売られ、
よその人のものになり、
その後さらに売られて、いまはビルが建っているらしい。
コンクリートの下にある庭に眠る
一羽の白い鳥の夢を、
いまもときどき見ます。
一年間、東京駅の近くにある会社に勤めた。
出張ばっかりの日々だった。
名古屋へ。大阪へ。山梨へ。京都へ。
「新人」の私はいつも先輩の後にくっついていた。
新幹線、何分?あと2分?まにあわねーよ、走れ!
すいませんと小声で答えてひたすら走った。
山のような資料が重い。
スーツじゃ走りにくい。
タクシー券もってくるの忘れた。
この先輩、グリーン車希望だったっけ?(チケット手配間違えた...)
何も考えられない日々だった。
とても必死だった。
だけど、何かがひっかかっていた。
そんなに走って、何に間に合うんですか。
どこに行くんですか。
会社をやめた日、東京駅の電光掲示板がチカチカしてるのが目に沁みた。
クーラーのない安アパート。
友達が来るけど、暑さに耐えきれず、帰ってしまう。
時間を持て余した僕は、一人で自分の写真を撮った。
あのころすでに、自分好き。
いつまでたっても自分好き。
幼いコロ。
岡田宮は、神聖な場所であるにもかかわらず、
ふだんは、コドモにとっては、オトナにじゃまされないステキな空間でした。
まちなかなのに、緑に囲まれてて、土曜の午後は、よく遊び場になりました。
小学生にあがるコロには、
御神木の「銀杏の木」の廻りを補助輪をつけた自転車の練習。
丁寧に砂利がしきつめられていたので、ひざ小僧はかわいそうだったなぁ。
お宮さんなので、年中行事がいろいろありますが、
七五三の写真が残ってます。もちろん千歳飴を握りしめてます。
それから、1月11日(だったと思う。)
お正月のしめ飾りを焼く、「どんど焼き」は、特に盛上りました。
景品が当るのです。黒崎の商店街の色々な品々が。
商店街のおいちゃん達に、囲まれながら、
とにかくワクワクドキドキで、もちを焼いたり、ぜんざいを食べたりして
とても重要な1日でした。
オモイデの場所をなるべく最近で思い出そうとしたけどいまいちピンと来ませんでした。僕にとって一番のオモイデは記憶の端っこの古いオモイデなんだろうなと思います。幼いころの自分の視線で覚えている場所。アパートのコンクリの下を誰かと走ってるなー。いつだろなー。どこだろなー
小学生の時、友達2,3人と家の駐車場でよく遊んだ。
大人にとっては、ただ車を止める場所だけど
小学生にとっては遊ぶのに格好の場所。
サッカーしたり、鬼ごっこしたり、なわとびもしたかな。
あと、意味もなくぐるぐる回ったり。
ボール遊びをしていると必ず起こるアクシデント!
ボールが駐車場の塀を越えた…
他人の家に入ってしまった。
塀を越えてとりに行く。
すごくどきどきした。
何もかもすべてがおもしろかった。
小学生ってすごい。
匂いの記憶
数年ぶりに嗅いだ日に当たった稲の香ばしい匂いと田焼きした後の燻った煙の匂い。むせる程の。
幼い頃から毎年嗅いで来た、ココロの棲む場所の匂い。
かけっこについていけなくて泣きながら歩いた土手沿いの道。
日に何度も着替える位、夢中になった川での水浴び。
寝っころがって夜空を見上げ知ってる星を探しては得意げになっていた幾つもの夜。
いつも傍に在った掌。声。
それから、
それから、
あのとき皆で誓ったこと。
歩き出したあのとき。
愛されたり
裏切ったり
泣かせたり
許されたり
愛しているけど
傷付けたり
傷付けたり
愛されていたり。
今違う場所で抱くものは
あなたとの
あなたとの
あなたとの
誰もが足早に行き交うオフィス街。
ようやく慣れた言語が空を飛ぶ。
真新しい背の高いビルたちの間に
吹き抜けのように広がった中庭で
私はいつも寝転んでいた。
太陽が真上から差し込んで
旋回する風とで空気を浄化していった。
ネクタイもしない
化粧もしない
昨日と同じTシャツで
わたしは日々皿を洗い
休み時間に毎日そこで天を仰ぐ。
ホットドック売りに目をやって
腹をグゥと鳴らせながら。
「明日はどっちだ」
私は間違いなく生きていた。
通っていた大学の正門。
そこから少し中に入ったところに彼女。
そしてもう5mのところに自分。
お別れだった。浅い意味でも深い意味でも。
傘から勢い良く飛び出したはずなのに振り返ってしまい、
ひとつもそこから動いていない彼女が見えた。
そして、鮮明に読みとれた彼女の口の動き。
声がなかった分、集中できたのかも知れない。
読みとれたのに戻れなかった5m。
近くもなく、遠くもない場所だったから。