小さい頃、家族で何度も訪れたキャンプ場です。
その日も休みを利用して家族みんなでキャンプに来ていました。
着く少し前ぐらいから雨が降り出していて、テントを張ろうにも外はザーザー。
父は少々短気なところがあり、イライラ。
車の中は沈黙と重い雰囲気。
とにかく父の機嫌がなおってほしい。
私は後部座席で皆に見えないように手を組んで「神様、雨をとめてください」と祈っていました。
すると数分後、見事に雨はパッタリ。
晴れて明るい日差しが差し込み、父はテントを張るうちにご機嫌に戻っていました。
私が神様の存在を信じた瞬間でした。
いま思えば、変わりやすい山の天気。
あまりにも単純で、純粋な、幼いころの想い出です。
私も将来は、テント一式をパジェロの後ろに積んで、家族みんなでキャンプに行くのです。
お母さんの立場で、お父さんの機嫌をうかがいながら。